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はっきりしないお天気が続きます。
一日朝からカラッと晴れた日がしばらくないような気がします。 写真は7月半ばに撮った物です。このトマトも丸一日で仕上がりました。今冷凍庫に保存していますが少しずつ小出しに食べています。 毎月第一金曜日に発行される「とちぎ朝日」に家庭料理としてレシピとコラムと写真を掲載させていただいています。今回掲載の写真は恥ずかしながら私が撮影したものです。コラムもまったくもってお恥ずかしいのですが、その料理にまつわるエピソードを書かせていただいています。 私の母の父、すなわち私の母方の祖父の話です。私の母がまだ小さい頃に母親から聞かされたと言う話しですから大正の初めの頃の事だと思います。その頃はまだ「トマト」は野菜の分類ではなく、単なる観賞用の『赤い実』だったそうです。乱暴な言い方でなんとも恐縮なのですが、その頃トマトは「バカ茄子」とか「赤茄子」と呼ばれていたそうです。大正時代の話とは言えなんとも気の毒になる名前ですね。確かにトマトはナス科ですが、茄子は食べてもその『赤い実』を食する事はなかったそうです。私の祖父は私が10歳の時に亡くなりました。今思えばお酒をこよなく愛した祖父は、胃潰瘍を患っていたようです。息を引き取った祖父に会いに行った私は、祖母が「飲みたがっていたカルピスをたんと飲ませてあげれば良かった」と言った言葉が忘れられず、今でも脳裏に残っています。大きな農家の一人っ子で自由奔放に育った祖父は時に思い切った発想で家族を悩ませていたそうです。これも母から聞いた話ですが、祖母と結婚をしたばかりの頃、ブラジルに移民しようかと言ったそうです。それを聞かされた祖母はそんなバカなことを、それならば私はおいとまさせていただきます、とすかさず答えたそうです。移民にならなかったので今があるかどうか分かりませんが、そんな祖父は周囲の眼も気にせずに「バカ茄子」をうまいうまいと枝からもぎっては食べていたそうです。そしてそれから間もない頃、「トマト」というハイカラな名前で巷に出回ったのです。文献によると現在日本では120種を越える品種のトマトが栽培されているそうですが意外と歴史の浅いトマトです。バカ茄子と言われたその赤い実をもぎ取り口に運んだ勇気ある祖父の行動にある意味誇りを感じます。時に奇想天外な発想を持つ祖父のDNA、受け継いでいるかしらと間々思う私であります。
by sanpomichikara
| 2011-08-05 08:30
| とちぎ朝日
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