散歩道から
by sanpomichikara
午後
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-つぶやき-
義父とのドライブ第2弾
義母と仕事の話をしていると、義父がトボトボとやってきて「タバコを買いたいんだけど小銭がないんだ」と。その堂々と小銭を求める口調に、義父の喫煙は解禁になり、公に認められ、そして諦めらめてもらえたんだと、すぐさま感じた。良かった良かった。私は常々「タバコくらい吸ったっていいじゃないの・・・」派だったから。義父の喫煙の現場を発見するや、高校生の喫煙を見つけた風紀係りの教師のように、「また吸ってる、何度言ったらわかるの」と、目くじらを立てる叱る夫(父にすれば息子)に、そのたびに言っていた。健康のために心配するは重々承知ではあるが、今のところ血圧も血栓の心配もなく検査の結果も良好なんだもの、少し大目に見てあげればいいじゃん、とは私(すなわち嫁)。生きること80と4年が過ぎようとしている父に向かって事をたしなめるのもどういうものかと私なりに感じていた。そして母から小銭が出てきたところで「ではこれからタバコを買いに車で出かけますか?」と義父に尋ねると「いいねぇ、行ってみようか。でもこんな格好だけど・・・」と、珍しく嬉しそうな二つ返事であった。実はうちは母屋の前にタバコの自販機があって、別に車で出かけなくても歩いて少しのところで用は足りるのだが、でも、ちょうど出かける用事もあったのでそれに併せて義父を誘い出した。走りだして間もないコンビニに立ち寄り、Coolishと言うチューブ式のアイスクリームを義父に買った。これなら車の中でもこぼす心配もなく食べることが出来そうだ。義父は甘いものが大好きなのだ。そして会話。今年は本当に申し訳ないことに父の日には何もしていなかった。「今年は何かと取り込み、父の日には何も出来ず失礼しました。何か欲しいもの希望のものはないですか?」と尋ねると、「今日発売になった‘五木寛之と大塚初重の対談’が欲しいけど、図書館に入るのはしばらく先になりそうだね」と言う。帰り道、本屋さんに立ち寄りその本を発見。隣に並ぶ、夜廻り先生こと水谷先生の‘痩身の最終’と(これは私が読みたかったのだが)その二冊を求め父の日の贈り物とさせてもらった。たぶん明日の夕方には私の元に届くのだろう。義父は新刊を一日で3冊はいける脅威の速読者なのだ。そして帰り道、義父の家から800mほど離れた私の家に近づいた時、「うちに寄って行きますか?ジャンが留守番していますよ」と言うと「しばらくイヌにも会っていないから、寄ってみようか」とこれまた二つ返事。義父は犬がとても好きで、もちろんジャンも義父が大好き。案の定ジャンは不意のおじいちゃまの来訪に大喜び。吠えることもなく尻尾ふりふり指ぺろぺろ。言葉の少ない義父は犬とは通じるものがあるらしい。そんな“イヌ”とのひと時を過ごし家に送り届けた別れ際に「今日はいい午後だった。ありがとう」と笑顔で振り返った。いい午後?たった1時間あまりのドライブ+本屋を「・・・午後だった」と半日に置き換える義父が幸せなような哀れなような、少しばかり複雑な気持ちにさせられた。義父と久しぶりに出かけ、改めて義父の長生きを祈るのでありました。
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by sanpomichikara | 2007-06-27 21:36 | 風景・出来事
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